🍽 売れないメニューにこそ、価値がある

1. ABC分析、ちゃんと使えていますか?

飲食店を経営する中で、誰しも一度は「ABC分析」という言葉に出会うはず。
メニューや商品を売上・利益ベースでA〜Cに分類し、「Cは売れないから外そう」と判断する。
そんな流れ、よくありますよね。

でも、ちょっと待ってください。
その“売れていないメニュー”、本当に切ってしまっていいんでしょうか?

実は、数字で見たら「C」でも、戦略的には「A以上の価値」があるメニューは珍しくありません。

2. 数字だけで判断すると、経営を誤る

とあるカフェでの話。
毎日1〜2食しか出ない「ハニーレモンパンケーキ」は、見た目は華やかだけど原価も高く、利益率は低め。
一般的なABC分析で見れば、Cランク。廃止候補筆頭です。

ところが、ある日Instagramでこのパンケーキがバズった結果、
3日間で30席以上が「このメニュー目当て」で予約されたそうです。

つまり、このパンケーキは、売上ではなく“集客”に貢献するタイプのCメニューだったのです。

3. 2次元で止まるな。「次元」を上げれば経営は変わる

ABC分析は「数字で分類するシンプルな手法」と思われがち。
でも本来は、次元を拡張することで、飲食経営にとって極めて強力な“戦略地図”になる手法です。

3.1|第2次元:売上×利益の基本構造

これがABC分析の基本。
A=売れて儲かる、B=そこそこ、C=売れず利益も少ない。
でも、ここで止まってしまうと、「本当の価値」が見えません。

3.2|第3次元:話題性×SNS拡散力

さきほどのパンケーキのように、「写真映え」や「シェアしたくなる」要素は売上には直結しませんが、
拡散による新規来店や予約導線の起点になります。

あなたの店にも、**「あの商品があったから来た」**というメニュー、ありませんか?

3.3|第4次元:時間と季節で変わるメニューの価値

あるメニューが「春には売れないが夏には大人気」ということもあります。
つまり、**“今Cでも、来月はAかもしれない”**という視点が必要です。

毎月ABCを見直す、という習慣が、経営に柔軟性をもたらします。

3.4|第5次元:ペルソナごとの価値評価と導線設計

ランチタイムのOLにはA、夜のカップルにはB、観光客にはC。
そんなふうに、誰がいつ来るかで「売れる/売れない」は変わるのです。

つまり、「A・B・C」の評価は絶対的なものではなく、**“顧客の視点によって変化する流動的なラベル”**だと捉えるべきです。

4. “Cメニュー”は廃棄候補じゃない。武器になる

以下は、ある実店舗で実施した5次元評価の一例です。

メニュー名売上SNS投稿数来店動機率ブランド貢献評価
唐揚げ定食A
ハニーレモンパンケーキ戦略的C
昔ながらのプリンB

「売れてないけど、写真はよく撮られる」
そんなメニューがあるなら、それは「経営上の負債」ではなく、「顧客導線の入口」かもしれません。

5. 5次元ABC分析、実際にどう使う?

ここまで読んできたあなたなら、「ウチでもやってみたい」と思ったかもしれません。

その第一歩は、「数字以外の評価軸」を加えることです。

  • SNS投稿数
  • 来店アンケートでの動機
  • 季節ごとの推移
  • ペルソナごとの人気度
    などを簡易的にスプレッドシートでまとめてみましょう。

そして、それぞれのメニューが持つ「役割」を見つけてください。
利益を稼ぐA、安心感のあるB、そして拡散と話題を生むC——すべてが揃ってこそ、戦略として機能します。

6. まとめ|ABC分析は戦術地図だ

ABC分析は、「いらないものを切る」ための道具ではありません。
**「何をどう使うかを戦略的に決めるための地図」**なのです。

その地図を“2次元”のままで終わらせず、
話題性、時間軸、ペルソナ、導線、心理価値まで含めて“5次元”で拡張することで、
あなたの店舗経営はより柔軟に、強くなっていくでしょう。

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